【醸造所】 ローゼンボックスタンツ醸造所は、1590年には既にこの地にワインを作っていたという先祖の記録があり、現在の醸造所10代目のトーマス・ローゼンが醸造を行う。自社葡萄畑は モーゼル河流域の急斜面が多い中流地域地域にあり、この地方ではかなり広い36haあまりに及ぶ。彼はバーデンの国営醸造所で醸造の経験を積んで、自社に戻る。オーストリアのルドルフ・シュタイナー氏が提唱したビオディナミ農法を導入、 肥料は、有機堆肥。リースリングとシュペートブルグンダーを中心に栽培。全てのワインを単一畑からの葡萄で醸造するという贅沢なつくり。トーマス・ローゼンにより、自然をに従い厳しい管理のもと 天然酵母による発酵,化学的な清澄剤未使用、必要最低限の二酸化硫黄のみ使用。オーガニックの認定を受けていないものの、つくりはそれらに沿っている。
【土壌】モーゼル地方独特のシーファースレート。昼に太陽によって温められた土壌が、夜間も保温を持続する。ワインにとっては、ミネラル分をたっぷり含む水はけのよい斜面が多い。
【ワイン】果実の甘みある香り、モーゼル地方産の際立った清らかな酸味、そして低アルコール度の味わいのカビネット。凝縮感としっかりした味わいを表現している このカビネットワインは、いずれの年も安定した出来栄えに定評がある。2018年の作柄は優良でワインの質も大変良いものとなっている。